「投資に興味はあるけれど、何から勉強すればいいか分からない」 「新NISAが良いと聞くけれど、今から始めて間に合うのか?」
もしあなたが20代であれば、私の回答は「何でもいいから、まずは少額で経験してみましょう」となります。
若者には、失敗を取り返す「時間」があるからです。
しかし、我々40代には「時間」という最大の資産が残されていません。
これから手当たり次第に勉強し、失敗を繰り返して経験を積むような猶予はないのが現実です。
弊ラボ(40代の引き算ラボ)としての結論を申し上げます。
40代が資本主義社会で資産を築くためのロードマップは、以下の3ステップに集約されます。
1. 守り: インデックス投資で「世界経済」に便乗する。
2. 種銭: 生活コストを最適化し、「銀行評価(現金)」を作る。
3. 攻め: 土地値不動産で「出口」のある投資を行う。
この記事では、教科書的な「きれいごとの投資論」ではなく、論理と確率、そして公的データに基づいた「40代のための生存戦略」を提示します。
第0章 実証データ:資産100万突破と「+17%」の事実
論より証拠です。
まずはラボの現在の運用データ(NISA口座)をご覧ください。

ご覧の通り、評価損益は「+17.23%(+154,271円)」。
銀行に預けていれば数百円しか増えなかったはずの資産が、ただ「置いておいただけ」で15万円以上増殖しています。
これが資本主義の力(r>g)です。
当初、私の積立額は「月4万円」が限界でした。
しかし、後述する「引き算(コストカット)」を徹底することで、給料は変わっていないにも関わらず、積立額を「月10万円(2.5倍)」まで引き上げることに成功しました。
本記事では、この「種銭を作る技術」と、それを「どこに投下すべきか(インデックス×不動産)」という戦略について詳述します。
なぜ今、「株」だけでは不十分なのか?

「NISAでS&P500やオルカン(全世界株式)を買っておけば安心」 昨今、このような風潮があります。
確かにそれは、過去の統計データに基づいた「正解」の一つです。
実際にシミュレーションしてみましょう。
例えば月10万円を年利6%で25年間運用できたとします。
複利効果で資産は約6,900万円に達します。「これなら老後は安泰だ」と思うかもしれません。
しかし、ラボではあえて「それだけでは不十分だ」と定義します。理由は2つあります。
・インフレリスク: 25年後の6,900万円は、今の価値ではありません。仮に年2%のインフレが続けば、実質的な購買力は約4,000万円程度まで目減りします。
・出口の脆弱性: もし65歳の取り崩し直前に「○○ショック」が起きて株価が暴落したら? その瞬間に老後設計は破綻します。
だからこそ、株式による「守りの運用」に加え、サラリーマンとしての信用力を活用した「攻めの運用(不動産)」を組み合わせるのです。
・株式(Paper Assets): 流動性が高いが、インフレ耐性は完璧ではない。
・不動産(Hard Assets): 銀行融資(レバレッジ)で資産拡大を加速させ、かつ株式市場と連動しない「実物資産」を持つ。
この「二刀流」こそが、不測の事態でも生き残るためのリスクヘッジとなります。
第2章 【守り】思考停止の「インデックス投資」

最初のステップは、株式投資による「守りの資産形成」です。
ここで重要なのは、「余計な勉強しないこと」です。
個別の企業分析やチャートの見方を勉強する必要はありません。
プロの投資家でも市場平均(インデックス)に勝ち続けることが統計的に困難であること[*1]が証明されている以上、我々がそこに時間を使うのは非効率です。
選ぶべきは「全世界」一択
我々がやるべきことはシンプルです。
1. ネット証券(SBI証券や楽天証券)を開設する。
2.「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)やeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などの低コスト商品を積立設定する。
3. あとは忘れる。
これだけです。
これにより、米国経済全体・世界経済全体の成長(年利平均8%前後 )[*2]を享受できます。
これは「資産を爆発的に増やす」ためではなく、「世界経済の成長に便乗し続ける」ための行動です。
まずはこの「土台」を、何も考えずに自動化してください。

Curvo. “MSCI World vs S&P 500: historical performance”. Backtest by Curvo. Available at: https://curvo.eu/backtest/en/compare-indexes/msci-world-vs-sp-500?currency=usd (Accessed 2025-12-21).
第3章 【種銭】人生の三大支出を「引き算」する

第0章で示した「月10万円積立」の原資は、魔法で湧いてきたわけではありません。
人生における「大きな穴」を塞ぐことで捻出したものです。
人生で大きな資金がかかる分野は4つあります。
「家・車・保険・教育」です。
ラボのスタンスは明確です。
「教育費は未来への投資。それ以外の3つ(家・車・保険)は徹底的に削る」。
私は現在、以下の構成で生活コストを最小化しています。
- 車を持たない(Car):
東京郊外在住ですが、車は所有していません。維持費(税金・保険・ガソリン・駐車場)は生涯で数千万円に及びます。これを全て投資に回しています。
- 家を買わない(Housing):
現在は賃貸です。35年ローンで自宅を買うことは「資産」ではなく「負債」を抱えるリスクが高いからです。不動産はあくまで「投資(賃貸業)」として取り組みます。
- 保険は最小限(Insurance):
公的保険(高額療養費制度など)を理解すれば、民間の医療保険の多くは不要です。掛け捨ての最低限にし、浮いた分を貯蓄します。
月6万円のキャッシュフロー改善
さらに、日々のコストも見直しました。
「保険の見直し」「通信費(格安SIM)」「断酒」の3つだけで、月額約6万円を捻出しています。
多くの人は「収入が増えたら投資しよう」と考えますが、順序が逆です。
「固定費(家・車・保険)を引いて、強制的に種銭を作る」のが先です。
成果報告:わずか2年で築いた「380万円」
この「引き算」の威力をお伝えするために、期間と金額を公開します。
私が真剣に資産形成に取り組み始めたのは2023年年末からです。
現在の総金融資産約480万円のうち、学資保険を除く「約380万円」は、ここ2年間の「引き算」と「投資」だけで作り上げました。
「短期間でそんなに入金できるのか?」と思われるかもしれません。
しかし、特別なことはしていません。
生活コストを下げて浮いたお金と、夏冬のボーナスを、浪費せずに可能な限り「種銭」へ回しただけです。
【ラボのポートフォリオ(2025年12月現在)】
・守りの資産(約280万円)
現預金: 180万円(不動産用軍資金・生活防衛資金)
学資保険: 100万円(教育資金の防衛ライン)
・攻めの資産(約200万円)
NISA(インデックス): 100万円(世界経済へ投資)
iDeCo: 65万円(節税メリットの最大化)
暗号資産: 35万円(サテライト枠での実験)
給料が上がらなくても、人生のバグ(家・車・保険)を取り除けば、たった2年でこれだけの「軍資金」を作ることができます。
これが40代に残された唯一にして最大の「ショートカット」です。
第4章 【攻め】「土地値不動産」で出口を固める

土台(インデックス)と弾薬(種銭)ができたら、いよいよ「攻め」のフェーズです。
40代のサラリーマン属性(銀行からの信用)をフル活用し、「築古戸建て投資」を行います。
ただし、闇雲に買うのではありません。
ラボが推奨するのは、出口戦略なき高利回り物件ではなく、「負けない投資」です。
「土地値」=「底値」の物件を狙う
私が現在、2028年の購入開始に向けて準備を進めているのは、以下の条件を満たす物件です。
・築20〜30年: 建物の価値がほぼゼロで、価格下落が底を打っている。
・土地値以下: 物件価格が、土地の実勢価格[*3]とほぼ同等か少し高い程度である。
ラボが狙う「聖域」:首都圏郊外の生存エリア
また、エリア選定もデータに基づきます。 「不動産なら何でもいい」わけではありません。
狙うのは「首都圏郊外」かつ「向こう20〜30年は賃貸需要が消滅しない街」です。
国立社会保障・人口問題研究所の推計データ[*4]を見れば、日本の人口減少は確定した未来です。
しかし、詳細なメッシュマップを分析すれば「人が減る街」と「維持される街」の濃淡は見えています。
駅力があり、実需が存在し続けるエリアで、価格が歪んでいるスポットを狙い撃ちします。
10年後の「答え」が見えている投資
この戦略のロジックは強固です。
・銀行から融資を受けて物件を買う(他人資本)。
・入居者からの家賃でローンを返済する(他人資本)。
・10〜15年後、「買った値段(土地値)」で売却する。
建物は古くなっても、立地さえ間違えなければ「土地」は腐りません。
売却時にローンが減っていた分だけ、手元に大きな現金が残ります。
さらに、保有期間中の家賃収入もストックされます。
「インデックス」で世界経済に賭け、「不動産」で国内の実需(土地)を押さえる。
このリスク分散こそが、最強のポートフォリオです。
結論:40代は「感情」を捨てて「仕組み」を買え

投資の勉強というと、難解なチャート分析や、一発逆転の銘柄探しを想像しがちです。
しかし、40代に必要なのは知識の量ではなく、「勝てるロジックの選択」です。
1. インデックスで、平均点を確保する(守り)。
2. 断捨離で、種銭を捻出する(燃料)。
3. 土地値不動産で、資産規模を拡大する(攻め)。
このロードマップに、感情が入る余地はありません。あるのは淡々とした「実行」のみです。
まずは証券口座の設定を確認し、ご自身の支出(種銭の源泉)を見直すことから始めてみてください。
「引く力」さえあれば、資産は確実に増えていきます。








