「お金持ちはなぜ物欲がないんだろう?」
「ブランド品をたくさん買っても、なんだか心が満たされない…」
モノや情報にあふれる現代で、このような疑問や虚しさを感じているかもしれません。
実は「お金持ちは物欲がない」のではなく、彼らはモノへの執着から解放され、より本質的な価値にお金を使うようになっているのです。
この考え方を理解すれば、あなたも他人との比較や消費のプレッシャーから自由になり、自分らしい豊かさを見つけられるでしょう。
この記事では、モノに振り回されない生き方を目指す方に向けて、
- なぜお金持ちは物欲から解放されるのか?
- 物欲の代わりに彼らが本当に投資するもの
- 僕自身の物欲まみれだった過去の体験談
- 物欲に振り回されないための具体的な3つの習慣
上記について、40代で資産形成に成功した僕の実体験を交えながら解説しています。
お金の使い方を変えることは、人生の価値観を変えることに繋がります。
ぜひ参考にして、あなただけの「本当の豊かさ」を見つけるヒントにしてみてください。
「お金持ちは物欲がない」は本当?まず知っておきたい大前提

「お金持ちは物欲がない」という言葉、あなたも一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。
いつも同じ服を着ているIT企業の創業者や、質素な生活を送ることで知られる投資家など、メディアで語られる姿に
「なぜ何でも買えるはずなのに、モノを欲しがらないのだろう?」
と不思議に思った経験があるのではないでしょうか。
僕自身も、資産形成を始めたばかりの頃は同じ疑問を持っていました。
しかし、この言葉は全てのお金持ちに当てはまるわけではありません。
むしろ、このテーマを正しく理解するためには、まず「お金持ちには2つのタイプがいる」という大前提から知っておく必要があるのです。
僕と一緒に、その違いから考えていきましょう。
見栄のためにお金を使う富裕層もいる
まず、世の中には「見栄」や「社会的ステータス」のためにお金を使うタイプの富裕層が確実に存在します。
彼らにとって、高級腕時計や最新のスーパーカー、タワーマンションのペントハウスといった高価なモノは、自らの成功を周囲に誇示するためのトロフィーのようなものです。
SNSを開けば、きらびやかなパーティーやブランド品に囲まれた生活を発信する姿を目にすることも多いでしょう。
彼らの消費行動は、承認欲求や「他人からどう見られるか」という意識に強く動かされています。
ある意味では、彼らは私たち以上にモノに価値を置き、物欲に縛られているのかもしれません。
この記事で深掘りしたいのは、こちらのタイプではないのです。
私たちが目指すべきは「本質を求めるお金持ち」の価値観
一方で、この記事で注目したいのが、見栄のための消費から距離を置き、物欲から解放されたように見える「本質を求めるお金持ち」です。
彼らは、モノの値段やブランドに価値を見出しません。
彼らが重視するのは、そのモノやサービスが「自分の人生をどれだけ豊かにしてくれるか」という本質的な価値、つまり「効用」です。
だからこそ、彼らは一見すると質素に見える生活を送りながら、自分の知的好奇心を満たすための「学び」や、家族との忘れられない「経験」、そして将来の可能性を広げる「健康」や「時間」といった、目に見えない資産には驚くほど大胆にお金を使います。
僕自身が40代になってようやく気づき、目指しているのもこちらの価値観です。
そして、この記事を読んでくださっているあなたに本当に伝えたいのも、この「本質を求める」姿勢なのです。
なぜお金持ちは物欲がなくなる?考えられる3つのシンプルな理由

前の章で、私たちが目指すべきは「本質を求めるお金持ち」の価値観だとお話ししました。
では、彼らは一体なぜ、多くの人が追い求めるモノへの欲求から解放されるのでしょうか。
特別な精神力を持っているから?
それとも、元々物欲がない性格なのでしょうか?
実は、そうではありません。
彼らが物欲から自由になるのには、僕たち普通のサラリーマンでも理解できる、ごくごくシンプルな3つの理由があるのです。
そのメカニズムを一つずつ解き明かしていきましょう。
【理由1】モノで得られる満足には限界があると知っているから
本質を求めるお金持ちは、モノで得られる満足には限界があることを「経験的に」知っています。
これは、経済学で「限界効用の逓減(ていげん)」と呼ばれる考え方で説明できます。
少し難しい言葉に聞こえるかもしれませんが、内容はとてもシンプルです。
例えば、「仕事で疲れた後の一杯目のビールは最高に美味しいけど、三杯目になると一杯目ほどの感動はない」といった経験はありませんか?
これが限界効用です。
モノもこれと全く同じなのです。
年収300万円の時に、初めてのボーナスで買った10万円の時計は、飛び上がるほど嬉しいものです。
しかし、年収が3,000万円になっても、同じように10万円の時計を買って心の底から感動できるかというと、少し難しいかもしれません。

新しいブランドバッグを買ったけど、満足感は一瞬だった…
と感じているなら、それはあなたがモノから得られる幸福度の限界点に近づいているサインなのです。
お金持ちは、何度も消費を繰り返す中で、この「モノによる満足の限界」を体で覚えています。
だからこそ、彼らは際限なくモノを追い求めるのではなく、別のものに価値を見出すようになるのです。
【理由2】承認欲求が満たされ、他人と比較する必要がないから
二つ目の理由は、彼らの「承認欲求」がすでに満たされているという点です。
心理学者のマズローが提唱した「欲求5段階説」というものがあります。
これは、人間の欲求がピラミッドのような階層になっているという考え方です。


欲求の段階 | 内容 |
---|---|
自己実現の欲求 | 自分の能力を最大限に活かし、理想の自分になりたい |
承認の欲求 | 他人から認められたい、尊敬されたい |
社会的欲求 | 家族や社会など、集団に所属していたい |
安全の欲求 | 安心・安全な暮らしをしたい |
生理的欲求 | 生きていくための基本的な欲求(食事・睡眠など) |
多くの人は、他人から認められたいという「承認の欲求」を満たすために、高級品を身につけたり、SNSで「いいね!」を求めたりします。
僕たちも、つい友人の投稿を見て「自分も負けていられない」と感じてしまうことがありますよね。
しかし、本質を求めるお金持ちは、ビジネスでの成功や社会的な活動を通じて、すでに高いレベルで承認欲求が満たされています。
彼らは、高価なモノを持たなくても、自分自身の価値をすでに自分で認められているのです。
自分の内側にしっかりとした価値基準、つまり「自分のモノサシ」を持っているため、他人と比較して自分の価値を確認する必要がありません。
その結果、他人に見せるための消費=物欲から、自然と解放されていくのです。
【理由3】時間や健康など、お金で買えないものの価値を理解しているから
最後の理由は、非常にシンプルですが、最も本質的かもしれません。
それは、彼らが「お金で買えないものの本当の価値」を深く理解しているからです。
僕も40代になり、本当に痛感しているのですが、人生で最も貴重な資産は「時間」と「健康」です。
これらは、いくら大金を積んでも買うことができません。
例えば、1億円を持っていても、失われた1日を取り戻すことは不可能ですし、病気になってしまえば、その1億円を心から楽しむことも難しくなるでしょう。
本質を求めるお金持ちは、この事実をよく理解しています。
だから彼らは、目先の消費で得られる一瞬の快楽よりも、将来の豊かさに繋がるものへお金を使います。
- 家事代行サービスを頼んで、家族と過ごす時間を買う
- 人間ドックに数十万円をかけ、将来の病気のリスクを減らす
- 信頼できる仲間との食事会に、気前よくお金を払う
これらは一見すると贅沢に見えるかもしれませんが、彼らにとっては「時間」「健康」「人間関係」という、お金では買えない最も重要な資産への「投資」なのです。
この視点を持つと、限られたお金を何に使うべきか、その優先順位が大きく変わってくるはずです。
物欲の代わりに投資するものとは?本当のお金持ちの使い道4選


前の章では、お金持ちが物欲から解放される3つの理由について解説しました。
モノを買うこと以外に価値を見出している彼らですが、では一体、その浮いたお金を何に使っているのでしょうか。



物欲がないなら、ただ貯金しているだけ?
と思うかもしれませんが、実はそうではありません。
彼らは、モノという「消費」の代わりに、将来の自分を豊かにしてくれる、あるものへ積極的に「投資」しているのです。
ここでは、僕自身も実践して効果を実感している、本当のお金持ちのお金の使い道を4つのカテゴリーに分けてご紹介します。
一生の資産になる「経験」や家族との「思い出」
本質を求めるお金持ちが最も大切にする投資先、それは「経験」です。
なぜなら、モノの価値は時間とともに薄れていきますが、経験の価値は記憶の中で熟成され、色褪せることがないからです。
- 家族との海外旅行
- 趣味のスキルを磨くためのワークショップ参加
- 一流のサービスや芸術に触れる機会
例えば、100万円の高級時計を買うか、同じ金額で家族と一生忘れられない旅行に行くか。
どちらが10年後、20年後のあなたを幸せにしてくれるでしょうか。
答えは明白ですよね。
僕も、節約して浮いたお金で年に一度、家族と少しリッチな旅行に行くことを習慣にしています。
その思い出は、どんな高価なモノにも代えがたい、我が家にとってかけがえのない資産になっていると感じますよ。
自分の価値を高める「学び」や「自己投資」
次に重要な投資先が「学び」、つまり自己投資です。
これは、自分の知識やスキルを高めることで、将来的に得られる収入や可能性を広げるための投資と言えます。
本質を求めるお金持ちは、自分自身が最大の資産であることを知っています。
だからこそ、自分の価値を高めるための出費を惜しみません。
- 専門分野の書籍やセミナーへの投資
- 新しいスキルを習得するためのオンライン講座
- 視野を広げるための異業種交流会への参加



でも、本を読んだり勉強したりするだけでは、すぐにお金は増えないのでは?
と感じるかもしれません。
確かにその通りです。
しかし、自己投資は、金融投資における「福利の効果」と同じように、時間をかけてじわじわとあなたの人生に大きなリターンをもたらしてくれます。
目先の利益ではなく、5年後、10年後の自分を豊かにするための投資。
これこそが、本質的なお金持ちの思考法なのです。


将来の自由を生み出す「時間」と「健康」
「Time is Money(時は金なり)」という言葉がありますが、本質を求めるお金持ちにとって、時間はまさにお金以上の価値を持っています。
彼らは、自分の時間を生み出すためなら、積極的にお金を使います。
- 家事代行サービスや食洗機の導入で、家事の時間を短縮する
- タクシーや新幹線のグリーン車を利用して、移動時間を有効活用する
- 優秀な専門家(税理士など)に業務を依頼し、自分は得意なことに集中する
また、その貴重な時間を最大限に活用するために不可欠なのが「健康」です。
どんなに時間やお金があっても、健康でなければ人生を楽しむことはできません。
そのため、彼らは日々の食事や運動、定期的なメディカルチェックなど、将来の健康を維持するための投資を怠らないのです。
これもまた、目先の快楽ではなく、長期的な視点に立った賢いお金の使い方と言えるでしょう。


人との繋がりを深める「人間関係」や「社会貢献」
最後に、多くのお金持ちが価値を置いているのが「人間関係」と「社会貢献」への投資です。
人は一人では生きていけません。
ビジネスの成功も、プライベートの充実も、すべては良好な人間関係の上に成り立っています。
- お世話になった人への心のこもった贈り物
- 信頼できる仲間との交流の機会
- 自分を成長させてくれるメンターとの食事
このような人との繋がりのためにお金を使うことは、彼らにとって浪費ではなく、未来の自分への投資なのです。
さらに、ある段階を超えると、彼らの関心は「自分」から「社会」へと広がっていきます。
自分の資産や能力を、社会をより良くするために使いたいと考えるようになるのです。
慈善団体への寄付や、NPO活動への参加、若手起業家への支援などがこれにあたります。
これは、マズローの欲求5段階説でいうところの「自己実現の欲求」の表れとも言えるでしょう。
自分を満たすことから、他者や社会を満たすことへ。
これこそが、物質的な豊かさを超えた、最も成熟したお金の使い方なのかもしれません。
僕も昔は物欲まみれでした。ごく普通のサラリーマンだった僕の体験談


ここまで、お金持ちが物欲から解放される理由について、少し理屈っぽいお話をしてきました。
「理屈はわかるけど、本当にそんな風に考えられるようになるの?」
と感じた方もいるかもしれませんね。
そこで、この章では少し僕自身の話をさせてください。
何を隠そう、40代で資産形成に目覚める前の僕は、まさに「物欲まみれ」のごくごく普通のサラリーマンでした。
そんな僕がどうやって価値観を変えていったのか、少しでもあなたの参考になれば嬉しいです。
お金がない時ほど「あれもこれも欲しい」と思っていた過去
今振り返ると、本当にお恥ずかしい話なのですが、20代から30代の頃の僕は、常にお金がないにも関わらず、物欲の塊でした。
ボーナスが出れば、少し背伸びしてブランドの財布を買ってみたり、流行りのデジタルガジェットに手を出してみたり。
給料日前にはいつもお財布が寂しい状態で、「あれも欲しい、これも欲しい」と無い物ねだりばかりしていました。
「良いモノを持っていれば、周りから一目置かれるんじゃないか」
「給料が上がれば、もっと良い暮らしができて幸せになれるはずだ」
本気でそう信じていたのです。
しかし、欲しいモノを手に入れても、その満足感はせいぜい数週間しか続きません。
すぐにまた次の新しいモノが欲しくなり、その繰り返し…。
まるで、穴の空いたバケツで水を汲んでいるような、満たされない感覚が常にありました。
今思えば、僕はモノが欲しかったのではなく、モノを通して「自信」や「自己肯定感」といった、自分に足りないものを埋めようとしていたのかもしれません。
資産が増えて気づいた「モノより経験」というシンプルな真実
そんな僕の価値観が大きく変わるきっかけになったのが、40代を前にして始めた本格的な資産形成でした。
節約と投資を地道に続け、少しずつ資産が増えていく中で、不思議な変化が起こりました。
あれほど強かった物欲が、少しずつ薄れていったのです。
そして、モノを買うためではなく、別のことにお金を使いたいと自然に思うようになりました。
例えば、最新のスマホを我慢して、その分のお金で家族と旅行に行く。
飲み会の回数を少し減らして、興味のある分野の本を買って読んでみる。
そうやって「モノ」ではなく「経験」や「知識」にお金を使うようになってから、僕の人生は明らかに好転し始めました。
家の中のモノは減ってスッキリし、心は逆に満たされていく。
お金がない時には全く気づかなかった、このシンプルな真実。
モノの価値は時間とともに下がりますが、良い経験や学びは、時間が経つほどに自分の中で熟成し、人生を豊かにしてくれるのです。
この気づきこそが、僕を物欲の呪縛から解放してくれた、何よりのきっかけだったと思います。
物欲に振り回されない生活へ。今日からできる3つの習慣


ここまで、お金持ちの価値観や僕自身の体験談をお話ししてきました。



理屈はわかったけど、具体的に何をすればいいの?
と感じている方も多いのではないでしょうか。
物欲から解放されることは、特別な才能や強い意志が必要なわけではありません。
大切なのは、日々のちょっとした「習慣」です。
ここでは、僕自身も実践し、効果を実感している3つのシンプルな習慣を、具体的なステップ形式でご紹介します。
どれも今日から始められることばかりですので、ぜひ試してみてください。
STEP1:「何のため?」を自問し、自分の価値観の棚卸しをする
物欲に振り回されないための最初のステップは、「自分の価値観を知る」ことです。
なぜなら、多くの衝動買いは、他人の価値観に無意識に影響されているケースがほとんどだからです。
SNSで見たインフルエンサーが持っていたから、友人の間で流行っているから…。
そういった理由でモノを買っても、本当の満足は得られません。
まずは、何か「欲しい」と感じた時に、一度立ち止まって自分にこう問いかけてみてください。



私は、本当にこれが欲しいのだろうか? それとも、これを手に入れた先の『何か』が欲しいのだろうか?
この「何か」とは、例えば「周りからお洒落だと思われたい」という承認欲求かもしれませんし、「仲間外れになりたくない」という不安かもしれません。
自分の本当の欲求に気づくことができれば、モノを買う以外の方法でそれを満たす道が見えてくるはずです。
手帳やノートに自分の価値観を書き出してみるのも、とても良い方法ですよ。
STEP2:「1週間待つルール」で衝動買いをなくす
次に紹介するのは、衝動的な消費を抑えるための、非常にシンプルで強力なルールです。
それは、「欲しいものができたら、買うのを1週間待つ」というもの。
たったこれだけですが、効果は絶大です。
なぜなら、私たちの「欲しい!」という強い感情は、時間が経つと冷静になり、薄れていくことが多いからです。



あの時、なんであんなに欲しかったんだろう?
と、1週間後には不思議に思うことも少なくありません。
このルールを実践すると、本当に自分に必要なモノと、単なる一時的な欲求や衝動で欲しかったモノを、冷静に見極められるようになります。
僕もこの習慣を取り入れてから、無駄な買い物が劇的に減りました。
最初のうちは少し我慢が必要かもしれませんが、慣れてくると「待つ」こと自体が楽しくなってくるから不思議です。
「この1週間で、もっと良いものが見つかるかもしれない」と、ポジティブに捉えるのが続けるコツですよ。
STEP3:月5千円から始める「経験」や「学び」への自己投資
最後のステップは、物欲を減らすだけでなく、人生の満足度を積極的に高めていくための習慣です。
それは、前の章でお話しした「経験」や「学び」に、意識的にお金を使うことです。



そんなこと言っても、投資するまとまったお金なんてないよ…
と思う必要はありません。
大切なのは金額の大きさではなく、「自分の未来のために投資する」という意識を持つことです。
まずは、月に5,000円から始めてみませんか?
例えば、以下のような使い方が考えられます。
- 気になっていた分野の専門書を2~3冊買ってみる
- オンラインの単発セミナーに参加してみる
- 普段行かないような美術館や少し高級なレストランに行ってみる
- 日帰り旅行で、行ったことのない場所を訪れてみる
コンビニで何となく買っていたお菓子や飲み物を少し我慢すれば、月5,000円は意外と簡単に捻出できるはずです。
この小さな自己投資を続けることで、あなたの知識や視野は確実に広がり、モノを買うこと以上の喜びや満足感を得られるようになります。
そして、その経験が自信となり、いずれは収入アップといった形で、あなたに大きなリターンをもたらしてくれるかもしれません。
大切なのは、大きな一歩ではなく、今日から始められる小さな習慣なのです。
【FAQ】お金持ちと物欲に関するよくある質問


最後に、お金持ちと物欲に関してよく寄せられる質問にお答えします。
ここまでの内容で解決しなかった疑問や、新たな興味が湧いた方は、ぜひ参考にしてみてください。
物欲がないのは「ケチ」や「質素」な生活とは違うのですか?
これは非常によくある誤解ですが、「物欲がない」ことと「ケチ」であることは全く異なります。
ケチというのは、単にお金を使わないこと、支出を切り詰めることを指しますよね。
しかし、本質を求めるお金持ちは、価値を感じないモノにお金を使わないだけであり、自分が価値を置くと決めたことには、むしろ大胆にお金を使うのです。
例えば、彼らは普段の食事は質素かもしれませんが、大切な家族や友人との記念日には、ためらうことなく高級レストランを予約するでしょう。
彼らの行動基準は「安いか高いか」ではなく、「自分にとって価値があるか否か」という一点に尽きます。
つまり、彼らは「節約家」ではあっても、「ケチ」ではないのです。
この違いを理解することが、彼らの価値観を掴む上でとても重要になります。
物欲がないことで知られる有名な経営者や著名人はいますか?
はい、国内外に数多くいらっしゃいます。
彼らのライフスタイルを知ることは、本質的な豊かさを考える上で非常に参考になるでしょう。
- ウォーレン・バフェット氏:
世界的に有名な投資家ですが、数十年前から同じ家に住み続け、朝食はマクドナルドで済ませることが多いというのは有名な話です。彼は、富を見せびらかすことよりも、自身の投資哲学を貫くことに価値を見出しています。 - マーク・ザッカーバーグ氏:
Facebook(現Meta)の創業者である彼も、常にグレーのTシャツとジーンズというシンプルな服装で知られています。彼は「日々の小さな決断(服を選ぶなど)にエネルギーを使いたくない」と語っており、より重要な意思決定に集中するために生活をシンプルにしているのです。 - タモリさん:
日本の著名なタレントであるタモリさんも、物欲がないことで知られています。彼は「モノを所有することに興味がない」と公言しており、趣味や人との交流に時間やお金を使うことを楽しんでいるようです。
これらの例からわかるように、彼らに共通しているのは、世間的な評価や他人の目よりも、自分自身の価値観や哲学を大切にしている点です。
年収いくらから幸福度は上がりにくくなるのでしょうか?
お金と幸福の関係については、様々な研究がありますが、一つの有名な指標として、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン氏らの研究が挙げられます。
この研究によると、感情的幸福、つまり日々の生活で感じる喜びや楽しさといった感情は、世帯年収が7万5,000ドル(2025年現在のレートで約1,100万円)あたりで頭打ちになる傾向があるとされています。
(出典:High income improves evaluation of life but not emotional well-being | PNAS)
もちろん、これはあくまでアメリカでの研究データであり、文化や生活コストの違いから一概に日本に当てはまるわけではありません。
しかし、これは非常に示唆に富んだ結果だと言えるでしょう。
つまり、ある程度の収入を超えると、それ以上お金が増えても、日々の幸福感はあまり変わらなくなってくるということです。
むしろ、そのレベルを超えた先では、良好な人間関係や仕事のやりがい、社会貢献といった、お金では買えない要素が幸福度を大きく左右するようになるのです。
この事実を知っておくことは、私たちが「お金」というものと上手に付き合っていく上で、とても大切なことだと僕は考えています。
まとめ:お金持ちの価値観を学び、物欲から自由な人生を


今回は、モノに振り回されない生き方を目指す方に向けて、
- なぜお金持ちは物欲がなくなるのか、その3つの理由
- 本当のお金持ちが投資する4つの対象
- 物欲まみれだった僕自身の体験談
- 物欲に振り回されないための3つの習慣
上記について、40代で資産形成に成功した僕の実体験を交えながらお話してきました。
「お金持ちは物欲がない」という現象は、彼らがモノよりも価値あるものを見つけた結果です。
これは特別なことではなく、日々の小さな習慣を見直すことで、誰でもその価値観に近づけるでしょう。
まずは月5,000円からでも、自分の「経験」や「学び」に投資してみてください。
きっと、モノを所有する以上の、心からの満足感と豊かな人生があなたを待っているはずです。